- 真っ赤に染まる地球の水 : 米国カンザス州で池の水が血のような赤に
- スリランカの民家を隕石が直撃
- 400年ぶりの噴火が継続中のインドネシア・ シナブン山の「黙示録的な噴火」
- アメリカ国民1億4000万人がマイナス 17度以下の気温の中で過ごし、ニューヨーク州では非常事態宣言
- ベトナム北部に降り続ける「異常な降雪」での被害が拡大
- かつてアラブの春と呼ばれた全域に訪れた本当の冬
- 米国でイエローストーンと同規模の破局噴火を過去に起こした可能性のある「超巨大火山」が発見される
- 2013年は現代史の最大クラスの数の火山噴火を記録した年になることが確定
- 世界の火山の噴火状況 2013年11月 : 全世界で35の火山が噴火中
- 次々と噴出する人為的地球温暖化説の矛盾 : 石炭消費量が大幅に上昇し続ける中でも気温は「下がり続けていた」
【これからの地球の変貌】 の記事一覧
2014年02月24日
真っ赤に染まる地球の水 : 米国カンザス州で池の水が血のような赤に
▲ 2014年2月18日の米国 KWCH テレビより。
最近の米国のカンザス州のローカルテレビ報道で、ウィチタという町にある池が真っ赤になったということが「謎の現象」として取り上げられていました。
Mysterious phenomenon in Wichita neighborhood. Pond water turns blood red
近隣の人々だと思われる人たちがインターネットに下のような写真を投稿したりしています。
原因はまったく不明とのことですが、水が赤くなる場合の原因としては多くが、「藻、微生物」、「鉄」、「その他の化学反応」などが多いです。ただ、一般的には藻などの場合は夏場に起きます。
近隣の住人たちは、この現象を見て聖書の記述を思い出したり、「ゾンビが現れそうだ」などと話したりしているそう。被害などがあったというわけでもなく、話としてはそれだけなのですが、この「川や池の水が赤くなる」という現象については、この2、3年よく起きていて、 In Deep などでもよく取り上げていました。
そのこともあり、記録としてご紹介しています。
ここ3年以内くらいの「赤く変色した池や川」については、下のようなものがありました。
真っ赤に染まる地球の水
2012年2月 ベイルート
▲ In Deep 「血の川の出現:原因不明の理由で真っ赤に染まったベイルートの川」より。
2011年4月 米国オハイオ州
▲ In Deep 「世界中で流れ続ける「血の川」」より。
2011年8月 米国テキサス州
▲ In Deep 「世界中で流れ続ける「血の川」」より。
2012年9月 中国の長江
▲ In Deep 「赤く染まるユーラシア大陸最大の川と、カリフォルニアの周囲 100キロに漂う「 9月11日の腐臭」」より。
2012年11月 オーストラリア・ボンダイビーチ
▲ In Deep 「 2012年の「赤」の意味: DNA を持たずに増殖する「赤い雨から採取された細胞」とつながる人間の赤血球」より。
などがあります。
その他にも小規模なものが、他にも各地で起きています。
日本にも「血の池 地獄」というような言葉もありますが、これらの感覚は比較的世界中で共通のもののようで、それだけに「水が赤く染まる」ということに関してはまた特別な思いが湧くような部分があるのかもしれません。
赤くなる理由はわかっても、その「意味」をよく考えます。
その意味がわかるのはこれからなのだとも思います。
2014年02月21日
スリランカの民家を隕石が直撃
▲ 2014年2月17日のスリランカの英字メディア Hiru News より。
スリランカので、「民家の屋根を隕石が直撃した」というニュースがスリランカの英字メディアで報じられていました。
隕石の落ちた家の屋根
現地の映像ニュースもあり、それを見ると、大変小さな隕石だと思われるのですが、それでも落ちた家の中はかなりの惨状でしたので、今後の参考のために載せておきたいと思います。
映像は、YouTube にあります。
スリランカのラガラ( Ragala )地区というのは、下のあたりです。
隕石で開いた穴自体はそれほど大きなものではなく、報道には穴の大きさは詳しく書かれていませんが、50センチ以下くらいではないかと思います。
外から見た穴
屋内から見た穴
隕石は台所のあたりに落ちたようなのですが、家の中はひどい状態で、また、台所の鉄製品が高熱で溶けている様子が伺え、隕石の熱がわかります。
隕石の落下した部屋の中
熱で一部が溶けた携帯電話
隕石の落ちた家の家族
こういうことが頻繁に起きるようだと、なかかな危険な日常になるとも言えそうですが、こういうこともサイクルですので、こういうことが頻繁に起きることはまたあるのかもしれません。
下は中国の宋の時代に記録された 11世紀から 12世紀までの 10年ごとの隕石の数ですが、100年程度でずいぶんと変化していることがおわかりかと思います。
中国の宋の11世紀から12世紀までの隕石数
▲ In Deep 「良い時代と悪い時代」より。出典はフレッド・ホイル著『生命はどこから来たか』。
時代は少しの変化なのか、突然の変化なのかはわからなくても、変わってはいくもののようです。
タグ:スリランカの隕石
2014年01月16日
400年ぶりの噴火が継続中のインドネシア・ シナブン山の「黙示録的な噴火」
▲ 2014年1月14日の米国ビジネス・インサイダーより。
インドネシアのシナブン山という火山の噴火が極めて活発になっていて、1日に数十回の噴火を繰り返すようになっています。この火山は、 2010年に 400年ぶりに噴火した火山ですが、その噴火の規模がさらに激しくなっていて、次第に世界中で報道されるようになってきている状況です。
▲ シナブン山の噴火の影響で崩れたモスク。スマトラ北部のクタ・ググン( Kuta Gugung )。2014年1月13日。米国ワシントン・ポストより。
2013年11月に、
・世界の火山の噴火状況 2013年11月 : 全世界で35の火山が噴火中
2013年11月28日
という記事を記しましたが、その時の地図に記しますと、シナブン山は下の位置になります。
ロシアの声には噴火による死者も出ているという報道もありましたが、他の報道ではまだ見ていないので、その真偽性は曖昧です。いちおう記事を抜粋しておきます。
インドネシア 火山の噴火活動活発化で16人死亡
VOR 2014.01.15
インドネシア・スマトラ島のシナブン火山の噴火活動が活発化した影響で、少なくとも16人が死亡した。イタル・タス通信が、新華社通信の情報を引用して伝えた。
シナブン火山は4日、噴火活動を活発化した。噴煙は高さ5000メートルまで上がり、溶岩も約5キロにわたって流れた。
シナブン火山は2010年に400年ぶりに噴火し、2013年に再び噴火した。
今回は冒頭に貼りました米国の経済サイトであるビジネス・インサイダーに「黙示録的な写真の数々」として掲載されていた写真をご紹介します。
ここではサイズの関係で小さくなってしまいますが、ビジネス・インサイダーのサイトでは大きな画像で掲載されています。
Apocalyptic Photos From The Latest Series Of Eruptions At Mount Sinabung
business Insider 2014.01.14
最近のシナブン山の連続した噴火の黙示録的な写真の数々
▲ 子どもを抱きながら噴火を見つめる母親。1月10日。ベラステプ村。
▲ 火山灰で覆われた唐辛子農園の中の犬。ケバヤカン村。
▲ 死んだ鳥の上に火山灰が降り積もる。
▲ 火山灰に覆われた犬の死骸。ティガパンクル村の道路。
▲ ベラステプ村から見たシナブン山の噴火。1月10日。
2014年01月04日
アメリカ国民1億4000万人がマイナス 17度以下の気温の中で過ごし、ニューヨーク州では非常事態宣言
▲ 2014年1月4日の米国 ABC より。
アメリカの東部を記録的な寒波と激しい暴風雪が襲っています。
CNN に現在の米国全体の状況が報道されていましたので、抜粋しておきます。
暴風雪も激しいですが、米国を見舞っている気温の低さに驚きます。
米北東部で寒波、死者も 空の便欠航相次ぐ
CNN 2013.01.04
▲ 雪に覆われたワシントンD.C. のロッククリークパーク (Rock Creek Park) 。写真は NPR より。
北東部が寒波に見舞われ、悪天候による事故などで4人が死亡した。大雪や強風による被害が相次ぐ中、週末にかけてさらに冷え込みが厳しさを増しそうだ。
米国立測候所によると、ノースダコタ州やミネソタ州では気温がマイナス29度近くまで下がり、体感温度はマイナス45度以下になるという。またシカゴでも5日夜に気温がマイナス27〜29度、体感温度はマイナス37〜43度まで下がると予想される。
3日から8日にかけて、米国民の半数近くに当たる約1億4000万人がマイナス17度以下の気温を経験することになる。
すでに20センチ以上の積雪を記録しているニューヨーク市では、3日に各地の気温がマイナス17度あたりまで低下し、1994年1月以来の寒さになるとみられ、約46センチの積雪を記録したボストンでも気温がマイナス17度以下、体感温度はマイナス27度まで下がると予想された。
この寒波の影響で空の便にも遅れが生じている。航空情報サイトのフライトアウェア・ドットコムによると、2日に2600便、3日に3000便が欠航した。
米北東部では週末にさらなる降雪が予想され、交通機関の遅延や事故の増加が懸念されている。
この悪天候は年末から続いているようですので、アメリカでは、穏やかな年明けということにはならなかったようです。
モスクワでは異常な暖冬
しかし、一方で、暖かいニュースもあります。
ロシアのモスクワなどでは「異常に暖かい冬」が続いているのだそう。
▲ 2014年1月3日の VM Daily より。
これについては、ロシアの声に以下のようにあり、平年より 8度から 10度も気温が高いという、これはこれで異常な状態が続いているようです。
モスクワ 再び記録的暖冬
VOR 2014.01.03
モスクワとロシア中部では1月6日と7日、西から高気圧が移動し、再び暖かくなる見込み。
モスクワとモスクワ州では1日6日、日中の気温がプラスの5度まで上昇すると予測されている。最も気温が高くなるのは週の半ばで、日平均気温は、標準より8−10度高くなる見込み。
日中の平均気温は最高記録に近づく可能性があり、1月7日の平均気温は、2007年に記録されたプラス3.5度、1月8日の平均気温は、2005年のプラス5,1度になると予測されている。記録更新の可能性もあるという。
どこの地域にしても、なかかな「いつものように」はいかないようです。
2013年12月25日
ベトナム北部に降り続ける「異常な降雪」での被害が拡大
▲ 2013年12月22日の VT News より。
この、まるで北国のような光景は、一昨日のベトナムのバットサット県という場所の様子です。
現在、ベトナム北部のラオカイ省というあたりを中心として、現地の報道の表現を借りれば、「異常な降雪」が続いています。
▲ ベトナムのラオカイ省の位置。
12月の初旬から続いている降雪は、昨日の時点でも続いているようで、農作や動物たち、そして人々の生活にも影響が出ているようです。
ラオカイ省では、農業被害だけで、日本円で 4800万円近い被害が出ているとのことで、また、飼育されている牛なども多く死亡しているとのこと。
▲ 2013年12月17日の Viet Nam News より。
その一方で、ベトナムでは珍しい雪を見るために、観光客が雪の降っている地域に殺到するという現象も起きているのだそう。
しかし、道路が凍結している上に、観光客の車は数千台にのぼっているとのことで、それがさらに大変な道路の渋滞と、交通の混乱を引き起こしているようです。
基本的に雪の降らないベトナムの車のタイヤに道路凍結の対策が施してあるとも思えないですしねえ。
雪はベトナムの他の地域でも降っているようで、下の見出しにはサイゴン(正式にはホーチミン市)と記されていますので、あるいは、ベトナム北部は全体的にかなり気温の低い状態ということなのかもしれません。
▲ 2013年12月23日の VT News より。
いずれにしても、今回の冬は、中東などをはじめとして、通常は雪の降らない地域にも多くの雪をもたらしていることは事実のようです。
2013年12月16日
かつてアラブの春と呼ばれた全域に訪れた本当の冬
生まれて初めての「雪遊び」を楽しむシリアの難民の子どもたち
▲ 雪の中で遊ぶシリアの難民の子どもたち。多分、生まれて初めての雪合戦だと思います。 alarabiya より。
中東各地で、数十年ぶり、あるいは百年ぶりというような寒波や大雪が観測されていることは、 In Deep の、
・日本人科学者が「宇宙はホログラムである」ことを理論的に証明したその地球の中では、例えば洪水伝説のご当地での「黙示録的な洪水」が起きていたり
2013年12月16日
という記事や、
・想定よりはるかに巨大だったことがわかったイエローストーン。そして、サンアンドレアス断層での壊滅的な大地震の警告報道が相次ぐアメリカの未来
2013年12月13日
という記事などでもふれているのですが、現地のメディアでは数多くの写真が掲載されています。
地球の記録も兼ねて、それらの写真を掲載しておきたいと思います。
現在の大雪の報道で多く登場する国は、イスラエル、シリア、トルコ、エジプト、そして、サウジアラビアなどですが、他の国も情報発信があまりされていないだけで、影響を受けている国と範囲は広いのではないかと思われます。
中東各地に訪れた雪景色
ベイルート
▲ 氷柱を携帯で撮影するベイルートの市民。ロサンゼルス・タイムズより。
イスラエル
▲ 降り続く大雪の中、暴風による停電も起きているエルサレムを含むイスラエル全域。 Times of Israel より。
▲ 道路もこの状況。基本的に「雪のための装具」という概念はない国ですので、大雪が降るだけで都市機能はかなり麻痺してしまうようです。news.com より。
シリア
▲ シリアの首都ダマスカスで雪の上で写真を撮影し合う市民。ロサンゼルス・タイムズより。
エジプト
▲ 約 100年ぶりに降雪が観測されたエジプトの首都カイロ。英国 Mirror より。
トルコ
▲ 全土のいたるところで道路が閉鎖され、また遠隔地は交通手段が断絶されているため、多くの町や村が孤立してしまっていると報じられているトルコ。 Today’s Zaman より。
サウジアラビア
▲ サウジアラビアでも降雪が観測されました。 alamatta より。
この他にも大雪のニュースは、日本やアメリカなども含めて、世界中であまりにも多く、あまりご紹介できていないのですけれど、今回のような中東の例を見ても、これが今年だけの一過性のものなのかどうかということはわからないにしても、今現在、確実に「寒冷化」という方向が見え始めている気もいたします。
2013年12月11日
米国でイエローストーンと同規模の破局噴火を過去に起こした可能性のある「超巨大火山」が発見される
▲ アメリカの KSL ニュースより。
破局噴火、そして、超巨大火山
最近、火山の噴火が活発で、先日も、
・2013年は現代史の最大クラスの数の火山噴火を記録した年になることが確定
2013年12月06日
というような記事を記したりしましたが、実は火山の噴火の中で最も恐ろしいのは、「破局噴火」、あるいは「カルデラ破局噴火」と呼ばれるものです。
群馬大学教育学部の早川由紀夫さんという方が書かれた、「現代都市を脅かすカルデラ破局噴火のリスク評価」というページには以下のような記述があります。
都市の近くでカルデラ破局噴火が発生すると、数十万から数百万の人命が数時間で失われる。火砕流に飲み込まれた地域の住民はひとり残らず灼熱の風に焼かれるか、厚い砂礫の下に埋まる。これは、地域住民のふつう数%以下だけが犠牲になる地震災害と大きく異なる。
(中略)
一生の間に遭遇する確率が1%に満たないカルデラ破局噴火を心配するのは、たしかに杞憂かもしれない。愚かしいことかもしれない。しかし地球上のどこかの現代都市をいつか必ず襲うだろうカルデラ破局噴火を、純粋理学の研究対象だけに留めておいて本当によいのだろうか。
ということなのですが、そのカルデラ噴火は、
・全世界ではこの1万1700年の間に28回発生(数百年に一度)
・日本では、この12万年間に18回発生(数千年に一度)
の頻度で起きています。
要するに、地球の歴史などと比較すると、わりとよく起きるものなのです。日本で最後に破局噴火が発生したのは、7300年前に九州・屋久島近くの海中で起こったアカホヤ噴火というものだそう。
今から9万年前には、九州の阿蘇山で非常に大規模な破局噴火が発生したことがわかっています。
▲ 約9万年前に破局噴火を起こした九州の阿蘇山の火砕流が、どのように広がったかを研究したもの。赤い部分がすべて火砕流で覆い尽くされました。破局噴火の壮絶な破壊力を示す図のひとつです。
アメリカでは、イエローストーンの火山が有名ですが、最近、ユタ州にも破局噴火を起こした超巨大火山が発見された可能性が報じられています。アメリカのブリガムヤング大学という私立大学が、30年間にわたり調査し続けた結果だとのことです。
その記事をご紹介したいと思います。
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BYU geologists discover 'super volcano' in Utah
KSL.com (米国) 2013.12.10
ブリガムヤング大学の地質学者がユタ州で超巨大火山を発見
米国ブリガムヤング大学の地質学者は、自分自身が住むユタ州で過去に噴火した、世界最大規模のスーパーボルケーノの可能性のある地質を発見した。
火山の爆発的噴火には様々な種類があるが、その中でも、大規模なカルデラの形成を伴う「カルデラ破局噴火」と呼ばれる噴火を起こす可能性のある火山をスーパーボルケーノ(超巨大火山)と呼ぶ。
イエローストーン国立公園は、そのカルデラが残るものの1つであり、また、それはまだ非常に活動的だ。
しかし、ブリガムヤング大学の地質学者であるエリック・クリスチャンセン( Eric Christiansen )教授は、 30万年前に西部ユタ州と東部ネバダ州に大きな影響を与えた噴火を起こした超巨大火山の存在の可能性を発見したという。
噴火の跡は現在、肉眼ではほとんど見えないが、地下の地層と、その周囲の地層から証拠が発見されるのを待った。これまで 600名の学生と、30年の歳月が、このユタ州のスーパー火山の存在を確認するために使われた。この 30年の間に収集された数千の岩石試料は現在、ブリガムヤング大学に保管されている。
クリスチャンセン教授はこのように言う。
「私たちの知る限り、これまでで最大の既知の爆発的噴火は、ユタ州のワー・ワー・スプリング( Wah Wah Springs )で起きたもので、このスーパーボルケーノの破局噴火では、マグマがほぼ 6000平方キロメートルに放出されました」。
それは西部ユタ州と東部のネバダ州の約 20,000平方キロメートル覆い尽くした。
ブリガムヤング大学のマイロン・ベスト( Myron Best )名誉教授は、「それは想像を絶する惨状だっただろう」と述べる。
他の火山の噴火と比較してみると、ユタ州のスーパーボルケーノは、セントヘレンズの噴火の5,000倍となっていた。
しかし、いまだに活発なカルデラを持つイエローストーンとは異なり、ユタ州とネバダ州にまたがるこのスーパーボルケーノが再び噴火することはなさそうだという。
2013年12月06日
2013年は現代史の最大クラスの数の火山噴火を記録した年になることが確定
▲ 12月2日に、ISS 国際宇宙ステーションの撮影した映像で初めて確認された、太平洋のバヌアツ諸島での「双子の火山の噴火」の様子。米国 NBC より。
先日、
・世界の火山の噴火状況 2013年11月 : 全世界で35の火山が噴火中
2013年11月28日
という記事を書きました。
▲ 2013年11月27日の時点で噴火していた火山。
昨年に比べて、噴火の数が多いと感覚的には思っていたのですが、アメリカの自然災害系ブログのエクスティンクション・プロトコルに、今年 2013年は、近年で最も噴火した火山の数が多い年となったことが書かれていました。12月5日の時点で、最近の記録を越えたようです。
通常、1年間の世界で噴火する火山の数は、50〜60程度ということなのですが、今年はすでに 83の火山の噴火が記録されているそう。
また、火山の噴火の規模も大きくなってきている感じも受けます。
カムチャッカのシヴェルチ火山の噴煙の高さが 10キロを越えたことが先日報道されていました。
▲ VOR より。
エクスティンクション・プロトコルの記事をご紹介します。
2013 marks record year for the number of volcanoes erupting across the planet
Extinction Protocol 2013.12.05
2013年は、地球全体での火山の噴火の記録的な数をたたき出した
今年は、現代史の中でも、噴火する火山を人々が目撃した数において記録的な年になりそうだ。
最近で最も火山の噴火が多かったのが 2010年に記録された 82回の噴火だったが、 2013年は 12月5日の時点でその記録を破り、83の火山の噴火を記録した。
地球全体での火山噴火の数は着実に増えている。
たとえば、1990年の火山の噴火数は、55回だったに過ぎない。年間での噴火する火山の数は平均では 50〜60の間であることが普通だ。
火山の噴火は、地球が熱やマグマ、そして加圧ガスなどの蓄積を消散させるためのひとつの現象といえる。多くの科学者は、この最新の数字を容易に退けて、通常の地質学的活動として説明できると言うかもしれないが、地球の内部の何が蒸散しているのかという懸念は存在する。
タグ:2013年の火山噴火
2013年11月28日
世界の火山の噴火状況 2013年11月 : 全世界で35の火山が噴火中
▲ 小笠原諸島の近くに海底火山の噴火で作られた新しい島。
昨年、
・世界の火山の噴火状況 2012年9月
2012年09月17日
という記事を書きまして、その時には世界で 27の火山が噴火していたのですが、それから1年2ヶ月経った今、その数はさらに増えていることがわかりました。
火山観測サイトの Volcano Discovery によると、現在、世界で「35」の火山が噴火していることがわかりました。
下が現在噴火している火山の場所を示した地図です。
多くの噴火が「環太平洋火山帯」、あるいは「リング・オブ・ファイヤー( Ring of Fire )」と呼ばれる太平洋を囲む火山帯で起きていることがわかります。
日本の海域でも、小笠原諸島の近くで新しい島を作った海底火山の噴火や桜島の爆発的噴火など、噴火が相次いでおり、昨日11月27日には、九州南の海域にあるトカラ列島の諏訪之瀬島で噴火が起きました。
▲ 諏訪之瀬島の噴火に関する気象庁の発表より。
世界中で非常に活発な火山活動が続いていて、それがますます拡大している様子が見てとれますが、2013年11月27日の時点で噴火している火山をまとめておきたいと思います。
2013年11月27日の時点で噴火中の火山
・ヨーロッパ
▲ ストロンボリ火山(Stromboli / イタリア)
▲ エトナ火山(Etna / イタリア)
・アフリカ
▲ オルドイニョ・レンガイ(Ol Doinyo Lengai / タンザニア)
▲ エルタ・アレ火山(Erta Ale / エチオピア)
▲ バレンアイランド火山(Barren Island / インド洋)
▲ ニーラゴンゴ山(Nyiragongo/ コンゴ民主共和国)
・インドネシア
▲ シナブン山(Sinabung / インドネシア・スマトラ)
▲ ドゥコノ山(Dukono / インドネシア・ハルマヘラ島)
▲ イブ山(Ibu / インドネシア・ハルマヘラ島)
▲ パルエ山(Paluweh / インドネシア・ジャワ島)
▲ スメル山 (Semeru / インドネシア)
▲ バトゥ・タラ火山(Batu Tara / インドネシア・スンダ島)
・アリューシャン列島から北アメリカ大陸
▲ クリーブランド火山(Cleveland / アラスカ・アリューシャン列島)
・中米、カリブ海
▲ コリマ火山 (Colima / メキシコ中部)
▲ サンタマリア火山 (Santa Maria / グアテマラ)
▲ フエゴ火山 (Fuego / グアテマラ)
▲ パカヤ火山 (Pacaya / グアテマラ)
▲ テリカ火山 (Telica / ニカラグア)
・南米
▲ トゥングラワ火山 (Tungurahua / エクアドル)
▲ レベンタドール火山 (Reventador / エクアドル)
・太平洋
▲ キラウエア火山(Kilauea /ハワイ)
▲ バガナ火山(Bagana /パプアニューギニア・ブーゲンビル島)
▲ ラバウル(タブルブル)火山(Rabaul (Tavurvur) /パプアニューギニア)
▲ ヤスール火山(Yasur /バヌアツ)
▲ アンブリム火山(Ambrym /バヌアツ)
・千島列島(クリル諸島)から、日本、フィリピン
▲ シベルチ山(Shiveluch / カムチャッカ)
▲ クリチェフスコイ山(Klyuchevskoy / カムチャッカ)
▲ キジメン山(Kizimen / カムチャッカ)
▲ カリムスキー山(Karymsky / カムチャッカ)
▲ ジュパノフスキー山(Zhupanovsky / カムチャッカ)
▲ 桜島(Sakurajima / 日本)
▲ 諏訪之瀬島(Suwanose-jima / 日本)
▲ 西ノ島(Nishino-shima / 日本)
・他の地域
▲ エレバス山(Erebus / 南極)
2013年11月20日
次々と噴出する人為的地球温暖化説の矛盾 : 石炭消費量が大幅に上昇し続ける中でも気温は「下がり続けていた」
人為的原因による地球温暖化説を支持していると思われるドイツの環境組織ウルゲヴァルト( Urgewald )が最近リリースした「地球温暖化は石炭の消費増加が大きな原因」ということを説いている Banking On Coal という資料があります。
▲ 環境組織ウルゲヴァルトがリリースした Banking On Coal 。PDF でこちらにあります。
この資料は 53ページもあるものですが、「石炭の使用をやめることによって、地球温暖化を食い止められる」というような主張をしているようです。
ところが、この資料の中のデータが、「実際には石炭の消費量と地球の気温は関係ない」ことを示してしまっていることが、アメリカの NoTrickZone というサイトによって明らかにされてしまっています。
ウルゲヴァルトの資料では、2002年から2013年までの世界の石炭消費量は約 70パーセントも上昇しているのですが、しかし、その間の世界の平均気温は結局下がっていたというものです。
下のグラフは、ウルゲヴァルトのデータを使って、 NoTrickZone が作成したものに、こちらで日本語を加えたものです。
石炭は CO2 を大量に排出しますが、その増加の中で、0.03度の気温の低下となっています。どうやら、石炭の消費は地球の気温には影響を与えていなかったようです。
もちろん、だからといって、石炭の使用量が上がっていいというものでもないかもしれません。
たとえば、最近の中国の微小粒子状物質 PM2.5 のような大気汚染が冬のほうがひどくなるのは、石炭使用量の増加もある程度は関係していると考えられます。ウルゲヴァルトによると、世界の石炭消費量は毎年 79億トンという驚異的な量に達しているそうです。
▲ スモッグがひどい時には PM2.5 などでむしろ「幻想的な風景」さえ出現する現在の中国の各都市。Bild より。
しかし、電気や複雑な装置がなくとも暖をとることのできる石炭は、豊かではない国や人々にとっては、寒さを凌ぐために、なくてはならないものであることも事実です。
私は北海道の出身ですが、中学生だった 1970年代くらいまでは、学校はもちろん、家庭でも石炭ストーブを使う家が多かったです。
日本が豊かになるにつれて、石炭から石油になり、そして、電気暖房も増えていきましたが、今でも石炭以外は使えない国や地域、あるいはそのような人々は数多くいると思います。
管理も使い方も簡単な石炭を必要としている人は非常に多いです。
しかし、確かに大気汚染などのマイナス面があることは確かでもあります。
ですので、その是非は簡単に論じられるものではないとは思います。
ただ、言えるのは、少なくとも、石炭消費量と世界の気温には「関係はない」ようです。
そして、現在、世界の気温は下がり続けています。